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創刊号ダイジェスト

土に生きる

福岡県八女市黒木町と熊本県山鹿市鹿北町の県境に位置する標高450メートルほどの釘山の頂にある茶畑で、40年前から土づくりにこだわって無農薬でお茶を栽培してきた「いりえ茶園」の入江俊郎さん。
茶畑の土を掴んで、「良い土は弾力があり、香りが良く、甘い香りがする」と話すと、その土を口に含み「じつはこの土、美味しいんです」と笑った。土を“味見“させてもらうと確かに甘い。入江さんの茶畑の土にはたくさんの微生物がいて、上手くバランスを保ちながら共生している。そういつた健全な土ならば微量要素(ミネラル)の含有量もビタミンの含有量も高くなり、病害虫発生もなくなってくるという。

「こういった土をつくるには5年から10年かかりますし、お茶にとっていい土なので雑草もたくさん生えてきますから、草刈りは大変です。しかし、そういった手のかかることに価値があります。土の健康はそのまま作物の健康であり、ひいては私たちの健康であるといえます」

健康と笑顔を提供したい

いりえ茶園の茶葉は、無農薬というだけでなく、健康な土へのこだわり、そして、他からの農薬の飛散がない土地で栽培していることもあって、世界一厳しいドイツの農薬残留基準に合格していて、海外の有名レストランなどからも引き合いがあるというから、味も安全性も折紙つきだ。しかし、どうやっても大量販売をするようなお茶はつくれない。これ以上茶畑が広くなると、とても手が回らないからだ。
「取引先を決めるときの優先順位は、お茶づくりを手伝ってくれるところ。そのかわりリーズナブルにお茶を提供しています」

草刈りが大変な夏の時期にはホテルオークラ福岡の社員が研修として草刈りなどを手伝ってくれる。だから、ホテルオークラ福岡のお茶や緑色のお菓子に使われているものも含めて、全ていりえ茶園のお茶が使われている。そのほか、北九州大学や久留米大学の学生も無農薬栽培を
学びに研修に訪れる。美味しいお茶のつくり方だけでなく、入江さんのお茶づくりへの思いを学びにきているのだ。
「21歳のときに大きな手術をして、入院中に隣のおじいさんが出してくれた八女茶の美味しさに感動して、故郷の八女でお茶をつくろうと思いました。その時に思ったのは、健康が一番の財産で、健康がなくなれば何も面白くないということで、どんなに苦労しても健康と笑顔を提供ました」できるお茶をつくろうと覚悟を決めました」

上の写真は、「有機抹茶 八女」(微粉末緑茶)と 「 オ ー ガ ニ ッ ク 緑 茶 ペ ー ス ト 」を 使 っ た ケ ー キ 。 いりえ茶園のオーガニック緑茶ペーストを使った

「八女茶のガトーショコラ」は人気商品で、福岡 県八女市本町の「IMA」が製造・販売する。

「IMA」のインスタグラム https://www.instagram.com/cake.ima?hl=ja

「飲む点滴」としてその健康効果が注目を集めている 「甘酒」。黒米研究会では、2011年3月の東日本大震災 をきっかけに「黒米甘酒」の試作を始め、食べるタイプ の黒米甘酒「くろあま」や飲むタイプの黒米で作った甘 酒、黒米甘酒で作ったドレッシングなどのさまざまな甘酒

商品を開発、販売している。 黒米は「紫米」「紫黒米」ともいわれ、赤米や緑米ととも に古代米の一種で、栄養価はきわめて高く、白米と比較

して、食物繊維は7倍、カルシウムは4倍、マグネシウム は5倍、カリウムは7倍、ビタミンB1は4倍といわれ、その ほかビタミンB2・E・鉄分・ナイアシンなども豊富に含まれ る。古代中国では“薬米”と呼ばれ、歴代の皇帝が長寿 の米として大切にしてきた。

豊かな自然と空気が流れる大分 県玖珠郡玖珠町で農薬を使わずに 栽培された黒米を原料に、夫婦二人 三脚、手づくりの黒米甘酒商品は、商 品の魅力のみならず、生産過程や事 業 として の 取 り 組 み も 含 め て 評 価 さ れ、一般投票により「筑後川ブランド 商品」に認定されている。

【童話の里くす町 黒米研究会】

所在地/大分県玖珠郡玖珠町戸畑3329 営業時間/8:00~18:00(日・祝定休) Tel.0973-73-7272

公式ウェブサイト(オンラインショップ) https://kuromaikusu.official.ec

米で作った甘酒

オンラインショップで 2本セットで¥2,200

(税込)、送料無料。 内容量:220g ノンアルコール