筑後川の大きな2つの支流、大山川と玖珠川は、阿蘇外輪山と九重連山に発し、日田盆地で合流、夜明渓谷をくだり、筑後平野を蛇行して溜滔と有明海に流れ込む。筑後川と分水嶺を共有する姉妹川の矢部川も筑後平野を経て有明海に流れる。この両河川流域では太古より人が住みつき、特色ある生活文化を育んできた歴史があり、流域の変化に富む多くの景勝地もその遺産のひとつだ。
この流域のすばらしい自然、積み重ねた歴史、味わい深い文化をテーマとして、親しみやすく楽しんでもらおうとするのが「筑後川まるごとリバーパーク構想」だ。
筑後川・矢部川流域には、雄大な自然の中、開放感とともに、初めて食べる果物のような、汗を流し皆で感じ合える満足感のような、流域でしかなし得ない感動がふんだんにある。これら多彩な文化や環境資源と、地元の流域活動家の方々を点から線につなぐことで、「一生の思い出」がつくれるような感動や体感が生まれる。さらにコミュニティをネットワーク化することで、地域コミュニティの構築、環境保全までを目標にしている。