私は長年、筑後川・矢部川流域はすばらしいところなので、そうあり続けるようにと、そして世界で一番すばらしいところと胸を張って言えるようにと、微力ながら尽くしてきた。それは同時にいまの日本社会がかかえている少子高齢化、過密過疎化そして経済格差の拡大などの問題を解決することに通じ、さらに世界全体を持続可能にすることに通ずるだろう。
今までの考え方や既得権益にとらわれると時代の趨勢を見誤り、今まで築きあげたものを失うことになる。それらから一歩離れ超越した発想と行動がなければならない。入道とは俗界に身を置きながら仏門に帰依することだと言われている。「俗よりいでて俗に入る」ことであるかも知れない。筑後川入道と名乗ったのは、目的を果たすために従来のしがらみにとらわれず、自由に発想し、自由に生きるためである。このコラムでは、入道の考えていることの一端を紹介していきたい。
今後の発信を楽しみにしていただきたい。
1944年生まれ、1970年に久留米大学に赴任、2014年に退職、久留米大学名誉教授。経済学博士。専門は文化経済学。1999年に筑後川流域連携倶楽部を立ち上げ、筑後川・矢部川流域を一体的にとらえて、持続可能で質の高い生活の実現を目指してきている。著書に、『文化の時代の経済学入門』(2011)、『筑後川まるごとまるごと博物館』(2019)などがある。目下の活動は、筑後川・矢部川流域のもつ自然・文化・歴史・社会的価値を経済的価値に転換することに集中している。
久留米大学名誉教授「駄田井 正」先生が 語る “目指せ!川と質の高い生活実現” コラム 筑後川流域創生へのライブな活動、将来地域や人々への想いを、忌憚のない”筑後川入道”生の声でお届けします。
だたい ただし
駄田井 正
Datai tadashi
一般社団法人) 筑後川プロジェクト協会
代表理事
大阪府堺市
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